退魔師への道~廃校寸前の中学校を救え~

1年2組編『空き教室の声』

あなたは陰陽盤の微かな震えに導かれ、校舎の東側にある空き教室――1年2組へと向かう。

廊下の窓から差し込む月明かりが、静まり返った校舎を照らしている。

1年2組の教室は、三年前から使用禁止になっている。扉には「立入禁止」の張り紙が貼られているが、鍵は開いていた。

扉に手をかけた瞬間―― 中から、かすかな声が聞こえてきた。



「はい、そこまで。じゃあ次のページを開いてください」



授業の声。誰もいないはずの教室から、確かに“先生”の声が響いている。あなたは校長から渡された資料を思い出す。

『三年前、1年2組を担当していた教育実習生が、自習中に急病で倒れ、そのまま亡くなった。 それ以来、誰もいないはずの教室から授業の声が聞こえるという報告が相次ぎ、教室は封鎖された。』

陰陽盤の震えが強くなる。あなたは静かに扉を開ける。 昼間下見に来た時には、教室の隅で重ねられていた机と椅子がきれいに並べられていた。当然だが、そこには誰も座っていない。

カツカツと黒板に文字を書くチョークの音が響いている。 教壇の前に白いシャツ姿の若い男性が立っている。 彼はあなたの気配に気が付き、くるりとこちらを向いた。



「ほら、もう授業は始まっていますよ。早く席についてください」



授業を受ける
生徒が怖がっていることを伝える